お役立ちコラム
暑い日が続きますが、経済産業省後援ドリームゲートアドバイザーの弁護士服部勇人です。
中日新聞が、主催する表題の賞についてのご案内が来ております。
目的は、優れた技術・製品の開発に対して、これ表彰して将来にわたりものつくり大国である我が国の技術立国としての発展を後押しするものとのことです。
ふるってご応募されることを期待しております。
●詳細は以下をご覧ください。
http://www.chunichi.co.jp/info/award/sangisho/
●締切 8月31日(土)
●申込先(連絡先)
中日新聞社編集局経済部内
「中日産業技術賞事務局」
担当 山下(やまがみ)氏・経済部デスク
電話 052-221-0512
FAX 052-221-0913
名古屋駅ヒラソル法律事務所は、名古屋商工会議所の正会員として入会いたしましたので、お知らせ致します。
当事務所は会員のみなさまとの交流・親睦を深めて、当事務所の業務理念として掲げております「色彩豊かな知識・経験を持った、個性溢れる弁護士の得意と得意をつなげます」との趣旨に沿って、会員同士のネットワークを活かしてお客様の案件の問題解決に取り組んでまいります。引き続き、当事務所に対してあたたかいご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
当事務所の業務理念について改めてご案内いたします。
心を尽くした法的サポートで、人と社会に貢献します。
1 摩擦を恐れず強き者にも勇敢に挑み、依頼者様の最善の利益を守ります。
2 柔軟心を持った法的サービスを通じ、依頼者様に幸せになってもらえることが、私たちの願いです。
3 教養を深め法律事務に精通し、新しい法律問題の挑戦者たります。
4 色彩豊かな知識・経験を持った、個性溢れる弁護士の得意と得意をつなげます。
5 中小企業の一員として社会的責任を持つとともに、中小企業の利益擁護に貢献します。
名古屋駅ヒラソル法律事務所では、離婚専門サイトを開設いたしました。
今後、コンテンツを増やしていくのみならず、事業家の方に離婚が多いという現実にも向かい合い、共感の気持ちと筋道を立てた解決を目指して、当事務所の理念に従い、勇敢に案件に取り組んで参る所存でございます。
当事務所の取り組みの一つとして離婚等についてご関心がある方は、ホームページをご覧ください。
弁護士は一方当事者としての利益代表としての意味合いが強いと考えられています。
しかし、あっせん仲裁人に代表されるように、弁護士が仲裁役に就くということも増えてきています。
当会においても紛争解決センターが設置されており、弁護士が仲裁人として活躍しております。
熱海で東京第二弁護士会の主催で開かれました合宿には、全国から弁護士が参加され、東京における原発ADRの実態についても報告がなされました。私も当会の運営委員会運営委員として当会を代表して、当会での実例報告をさせていただきました。
当日は、熱海では花火大会が催されており、研修の後は綺麗な花火を楽しむこともできました。改めて仲裁人というのは、双方の利益を調整する役割を担うものであり、こうした経験は、弁護士、税理士業通知弁護士としての活動に活かしていけるのではないか、と考えております。
今後とも、弁護士による仲裁を希望される方で紛争解決センターのご利用を希望される方は、是非当事務所にお問い合わせください。
中小企業の法律サポーターでは、現在、随時の法律相談を行っています。最短でもご希望の曜日に相談ができるように調整をいたしております。
また、今般、中小企業の法律サポーターとして、民事再生・事業再生分野等の強化を図るとともに、国の経営革新等支援機関、経済産業省後援ドリームゲートアドバイザーとして、より一層の貢献を行うため、中小企業家同友会の会員様のご相談は、初回完全無料とさせていただきました。
同友会所属企業において、同友会の仲間として、どんな小さなことでもご相談できる環境作りと共感を大事に法律相談の運営に心掛けて参ります。当然のことながら弁護士には守秘義務があり、同友会の会員はもちろん他の方に相談内容が漏れるということは絶対にございません。どうぞ、お気軽にご相談ください。
先日、不動産明け渡しの現場に行ってきました。建物を明け渡せという判決が出ても、被告が出頭しないという場合は結局強制執行をするしかないということになります。
そこで、執行官が債務者の占有を確認し、明け渡し期日を債務者に催告して、債務者が断行期日までに明け渡さない場合は、執行官が債務者の占有を解いて空き家の状態にして、債権者に占有を取得させるということになります。
執行の費用は以下のとおりです。
・予納金6万円
ただし債務者が増えるにつれて3万円の斬増。
私が行ってきたのは、手続としては「執行官の臨場と催告手続」でした。代理人弁護士も執行官と同様催告手続に立ち会います。
債務者がいれば、明け渡してくださいよ、という求めを行うためのものです。執行官は目的不動産が誰が占有しているかを確定させたうえで、その債務者に対して明け渡しの催告を行うことになります。
ところが、現地にいっても当たり前ですが公示送達で訴訟を起こしているので、呼び鈴を押しても反応はありません・・・。このように催告をするにしても誰が占有しているか確認してもらわないといけないのでカギ業者との打ち合わせもしておく必要があります。
ところが、中に入ると、誰も占有している人はいませんでした。もっとも、多少の目的外動産が残されていましたが、とても価値があるものとは思えないものでした。
本来は、執行官は、保管期間を定めて債務者が引き取りに来ない場合は保管場所で保管物の売却を行うことになりますが、現実には債権者が買い取って処分しなければならない、というケースも少なくありません。これらの保管費用は本来は執行費用ですが、実質債権者の負担となります。
さて、執行官は無価値と判断して、実際処分費用の方が上回るうえ、同居の親族もいないので相当のわきまえのある者に引き渡しもできないし、即日売却も無理でしょうが、無価値と認められるものについては、一定期間の保管も省略することができる場合があると考えられます。なお、最近は一定期間の保管を代行してくれる業者もいます。
手続は執行官の臨場と催告に立ち会うつもりでしたが、その場で多少予想されたこととはいえ、建物の明け渡しが行われたのでした。そうしたことも予測して、カギを壊して中に入るので、新たなカギを取り付ける準備もしておかなければならないなど、執行には様々なポイントがあります。
先日、日弁連の裁判員の法廷技術研修があったので参加してきました。
印象としては、否認事件が大半を占める民事事件の尋問技術として参考になることが多いな、と感じました。何事も大袈裟であったので、重要なところも際立っていました。
法廷技術の本はたくさん出版されていますが、ワクワクと参加させていただきました。
民事事件は基本的には両方ともが市民ですから、検察対弁護のような組織力の違いもありません。
ですからプレゼン能力の違いが結論に影響が出やすいし、仮に出たとしても民事の金銭賠償の原則からすれば結論を間違えても刑事の冤罪ほどの被害が出るわけではない、と裁判官からも聴いたことがあるような気がします。
ですから、こうした技術にも効用はあるというわけです。
もっとも、裁判員という形からすると、もうこうした考え方はあてはまらないという考え方で固まってきた矢先の研修であり意外に思った点がありました。
裁判員制度が施行される前後、弁護士会ではある弁護士が中心となってその対策をしたのですが、その弁護士がアメリカに留学したことがあり、アメリカ流の派手なプレゼンテーションを刑事訴訟に取り入れた、ということがありました。もう3年くらい前のことです。
当時は画期的でしたが、3年が経過し弁護士も裁判所も、更には裁判員もこうしたプレゼンは冷ややかな目を向けるようになったと思います。私も市民に働き掛けるからとはいえ、「派手なら何でも良い」という発想はいかがなものかなと思います。
私見は結果的にこれらの取り組みは、弁護士に意識改革を迫るという意味では一定の意味がありました。ただし、我が国の刑事訴訟という性質上派手なプレゼンは適合せず、アメリカの物まねではなく自分たちのプラクティスで確立していく必要があるだろうと思いました。
先日の研修はその弁護士が未だ日弁連の裁判員本部の中心にいるようで、アメリカ留学のノスタルジーにひたって研修を構成していて、周りに現実的な意見を具申できる方もいないようです。私は、そうした苦言を担当者に伝えましたが、「私は○○弁護士のチームよ」と、何か宗教的な信仰心でもお持ちなようで異様な雰囲気でした。その後、刑事訴訟規則で禁止されている供述調書を示した尋問のレクチャーを始めて絶句しました。これは違法でありいくら宗教的な何かがあるにしてもこれは研修では許されないだろうと思いました。当たり前ですが、証人に対する不当な誘導になり真実を揺るがせにするから禁止されているのです。
昔、刑事訴訟法の田宮博士がアメリカに留学され、その当時、アメリカ最高裁がリベラルな判決を多く出したことに刺激を受けて、違法排除説などを唱えられました。しかし、その後、アメリカでは犯罪率が高まりリベラルな判決は保守派の判事によって見直されました。私見では、田宮博士はこの変化に対応できず、ついには学会の主流からも外れてしまうに至ったと評価しています。
私見としては、検察官が裁判員に説明するペーパーというのは、自民党の朝食会に官僚が1分レクチャーをする際にくばるものに似ているのでは、と思って、こうした検察官の側のプラクティスも研究をした成果が示されるのかと思って少し期待していました。
こうした技術は、依頼者のみなさんへの説明にもフィードバックできるからです。
しかし、人間はなかなか変われないようです。ノスタルジーもあるから仕方ないかもしれませんね。変われないのであれば、残念ながら人事異動をして担当者を変えた方が良いかもしれません。そこで研究が深まらないのであれば仕方ないことでしょう。国民が裁判に参与しているのはアメリカだけではありません。個人的には、アメリカに比べて控えめな、フランス、ドイツ、北欧、韓国といった国々などでの実態を研究すると、更に良くなるだろうと考えられます。
中日新聞の7月16日付社説に「改革の理念に立ち返れ 法曹養成」という記事が掲載されました。
しかし、拝見するとても大人が書いたとは思えないレベルで一体何がいいたいのかよく分かりませんでした。私が大学院で小論文の添削をしたら、赤点でしょうね。
社説は「司法制度改革の理念に立ち返り、若者が魅力を感じる制度」というのですが、司法改革の理念は、分かりやすくいえば国民のみなさんが利用しやすい司法を目指す、ということのはずです。「若者の魅力」が突然加わってしまうことには違和感を感じます。
法科大学院の定員割れは深刻でして、今年は1万3000人程度。当初からいえば6万人ほど減少したということです。そして、私見でいうと法科大学院はモラトリアムとしての進学も多く、まともに勉強するのは3分の1程度だと思います。そうすると、ほとんど勉強しない3分の2を除外すると3000名になってしまいますから、3000名では何の選抜にもなっていないだろう、という感想を持ちます。
ところで、司法改革の理念と法科大学院の定員割れは関係がないのではないのではないかなと思います。法科大学院は評判の良いところからそうでないところまで、さまざまです。どうしても学者というのは興味関心が偏るもので、私が学んだ大学院では民法の教員が請負法しか知らなかったということもありました。その人は結果的に退職されたようですが、法科大学院の教員が実務レベルに照らしてどうなのか、という検証は必要だと思います。
中日新聞は、あくまでも合格者が増えれば「司法改革の理念に立ち返る」ことになるといいたいようですが、これは間違いでしょう。以前ブログに書いたように、本当に求められているのは、経済的合理性のない案件でも訴訟ができるように弁護士保険制度を創設する、裁判官を増やし審理を迅速化する、高すぎる印紙代・破産管財費用について公的助成をする、法テラス予算を増やす、国選弁護報酬を増額して多くの弁護士が取り組めるようにする、ADRのように簡易迅速に紛争を解決する機関を増やしていく、少額訴訟など本人訴訟を支援するならば裁判所も「丁寧な」応対をする相談窓口を作る-など合格者の数よりも重要な課題が山積しているように思います。
これだけ指摘されても、国民が利用しやすい司法を実現するには、合格者増しかないというのは、もはや思考をすることができないとしかいえないのではないか、と思います。
中日新聞は予備試験についても「特急コース」と指摘して批判しています。しかし、以前のように司法修習生が国家1種待遇として扱われるならともかくそうでないならば、大学卒業後は早く社会に出たいというのは、社会人として当たり前のことではないか、と思います。司法養成の問題点として、養成機関が長すぎる、ということがあげられるだろうと思います。こうした弊害をこの新聞は思考しているのでしょうか。
法科大学院制度が空洞化するということのようですが、法科大学院といってもピンからキリまでありますので、全部が全部維持しなければならないのは文系大学院が新聞記者の有力な天下り先だからではないでしょうか。法科大学院が空洞化しても別に司法改革の理念は達成できますし、国民も困らないと思います。
またいまさら医師国家試験と比較するのもナンセンスだと思います。たしかに医師のように学部との有機的連関は必要だと思います。しかし、「真面目に勉強したら合格できる」というのはこの国の文化や価値観に合うのでしょうか。真面目に勉強しても中日新聞に入社できなかったり、東京大学に入学できなかった人はどうなるのでしょうか。医学部は入学者選抜でふるい落とされているという実態も見落としているのではないかな、と思います。
中日新聞は、国民が利用しやすい司法ではなくて、「司法試験の合格者を増やすこと」が改革の理念だと思っています。目的と手段を間違えてしまっていますね。
現実には合格者が増えても登録者は必ずしも純比例して増えているわけではありませんから、弁護士の増加による混乱が続けば数だけ増やしても司法改革の理念は達成できません。
その後の社説は「たられば」の話しが続きます。「官庁や企業など幅広い分野で・・・活用できるはずだ」とありますが、だったら中日新聞くらいの規模であれば弁護士を30名程度雇用したらどうでしょうか。特に司法記者クラブの記者のレベルが残念なので、丁度良いのではないでしょうか。安倍政権によって憲法が改正されることの問題点を登録1年の弁護士に取材したと聴きましたがあきれました(笑)。言論機関としては、相当残念なレベルですので、中日新聞こそ法の支配をすみずみまで行き渡らせる必要があるのではないか、と思います。
「法案を作る中央官庁などでは、大胆に採用を増やすべきだ」とありますが、そもそもその官庁で特定の法律のみを所管している官僚というのは弁護士以上にその法令に精通しているのが普通です。
なので、全体的に公務員の数を抑制しているなかで法案を作る中央官庁だけ弁護士であれば増員できる、というのも全体をみて論じているのかよく分かりません。大型法案の作成はやりがいがあると思う一方で、プロジェクト型の雇用なので、用がなくなれば契約を打ち切られるという運命ですから、希望者は一部にとどまるのではないでしょうか。
附言すると公務員に任官している弁護士も増加してきましたが、採用条件はだいたい1年です。1年でクビになってしまうので、キャリア形成に役立つと考える人か、よっぽど弁護士をやるのが嫌な人しか応募していないと思います。
法律事務所では残業も多いですし産休をとるのも難しいですし、何よりもブン屋さんのように外野として興味本位で「事件」をみているだけの人間と、実際「事件」を抱えながらそれを解決する人とでは、全く心労の程度は異なると思います。
中日新聞は「視野を広げた制度改革論が求められる」としていますが、是非、自己の狭い視野に気づいて、国民が利用しやすい司法が何であるかを考えてみたらいかがでしょう。
拝啓
向夏の候、皆さま、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、弁護士服部勇人は、名古屋第一法律事務所のパートナー弁護士との組合契約を解消して、新たに「名古屋駅ヒラソル法律事務所」を設立いたしましたので、皆さまに改めましてお知らせいたします。
また、お花や植物をご送付いただきました皆さまには記して感謝を申し上げます。
従来は、30代前半までは、得意としておりました離婚・男女問題、相続・遺産分割・相続税、労働問題、少年事件・刑事事件などに全力で取り組んでまいりました。これら分野につきましてもより一層の精進を重ねて業務の質を高めていきたいと存じます。
加えまして、平成25年4月には、経営革新等支援機関に認定され、30代後半から先の弁護士人生においては、従来以上に事業・法人向けのリーガル・サービス、具体的には弁護士顧問業務(法律相談、法律調査、契約書作成、ライツ問題)、労務問題、クレーム問題、税務訴訟など、コンサルティングの機能も高めて参りたいと存じます。
当事務所は、極端な政治的偏りを排して中庸を護り、人々に優しい思いやりのある社会を目指す、穏健な保守主義を旨として、依頼者のために案件に勇敢に挑むことを事務所の理念といたしております。
当事務所の名称は、こうした理念を体現するものとしてつけさせていただきました。
これまでの弁護士経験を活かして、当事務所はこれまで以上に法令に精通して、お客さまの苦しみや悩みを解いて、幸せを増やす社会貢献に努めてまいります。重ねまして、当事務所開設にあたりまして多くのみなさまにご支援をいただきました。改めて感謝の気持ちを述べるとともに、今後とも当事務所に格別のご高配を賜りますようお願い申し上げます。
【補筆】
ニュース量が多く、トップページから閲覧することができなくなってしまいました。独立についてのお尋ねを前の事務所宛にいただくこともあるようですので、当面トップページに表示されるように再掲させていただくことといたしました。今後とも心を尽くしたリーガル・サービスの提供に努めてまいります。よろしくお願い申し上げます。
平成25年6月3日
名古屋駅ヒラソル法律事務所
代表 服部勇人
敬具
6月30日付日経新聞の34面には、「法曹誤算~法科大学院色あせる理念」という記事と並んで、「民事裁判、利用しやすく。手数料の減額を。民間懇談会が中間報告書」という記事です。
いずれも、国民のみなさんが司法にアクセスしやすくするための「手段」についての記事だと整理することができます。
しかし、私が違和感を抱くのは、国民のみなさんが司法にアクセスするために本質的なのは、むしろ手数料の減額など現在の民事裁判制度にあるのではないか、と思います。朝日新聞、日経新聞は、国民のみなさんが司法アクセスできないのは弁護士が少ないからだと思い込んでいますが、現実には、記事の中間報告書が指摘しているような事情で遠のいているというのは弁護士としての実感にもあいます。
具体的には弁護士費用、裁判所への収入印紙代、訴訟進行に時間がかかる、勝訴しても強制執行して回収できるか分からない-といった具合です。少なくとも名古屋で弁護士の数が少ないので弁護士が代理につかないというケースは想定することができないと思います。
私見は、弁護士保険制度の普及が必要なのではないかと思います。交通事故においては、弁護士特約がついているケースが多くなってきており、実質的に採算割れのような経済的合理性がない案件でも社会正義というものが実現されているのではないか、法の支配が及ぶようになっているのではないか、と思います。
また、収入印紙についても1億円であれば32万円の印紙代がかかるといいますが、たしかに数千万円単位のものの場合、印紙代(=裁判所に納める費用)の負担も重くのしかかります。
個人的には、弁護士保険制度の充実、強制執行など回収見込みに応じた印紙代額の決定などが実践的ではないか、と思います。同紙はでは、民事訴訟にも労働訴訟のように付加金をつけるであるとか、短期間での司法判断の必要性-なども指摘されています。この点は労働法の分野では前者には付加金制度がありますし、後者にはおよそ3ヶ月で終了させることを目標にする労働審判制度があります。こうしたところの「良いところ」を採り入れたいという趣旨だと思います。
これに対して、「色あせる理念」というのですが、そもそも国民の利用しやすい司法という目的・理念を実現するのであれば、上記の報告書にあるような内容の実施こそが手段として適切ではないか、と思います。法科大学院は、実務と理論との架橋という理念があったと思いますがそれも国民の利用しやすい司法という関係では手段にすぎないことを忘れてはいけないと思います。
素朴に違和感を感じたのは、愛知学院法科大学院では、最前列に座った学生がひとりしかおらず、「マンツーマンの抗議は珍しい光景ではない」のだそうです。そうであるなら、法科大学院の教員と院生の関係で、これほど恵まれた環境はないのではないか、実務と理論との架橋という理念が達成できる環境で良かったですね、と考えるのが普通ではないかなと思います。
しかし、同紙は、大学院関係者の「2億円の赤字」というカネの問題、予備試験が本命と語る法学部生がいるという問題、ある院が成績が悪くて不合格だと多様性が失われるという問題をそれぞれ提起しています。これは、国民の司法へのアクセスの充実という目的との関係でどれくらい重要な話なのか首をかしげてしまうものです。
いち国民からすれば、愛知学院大学法科大学院が2億円の赤字を垂れ流していてもあまり関係のないことですし、若くて優秀な人材が法曹界に早く登場するようになれば法曹界が活気づきます。また、成績が悪い人が合格できなくて多様性が失われるという主張は世間の常識から「いいね!」という人はほとんどおられないだろうと思います。
本当に国民のことを考えた議論であるのであれば、裁判官が少ないのであれば弁護士会ADRの積極活用、費用の問題があれば印紙代の値下げ、弁護士保険の創設、日本司法支援センターの予算充実-が挙げられるのではないでしょうか。国民にとって法曹養成プロセスというのはあまり重要な関心事であるのか、素朴な疑問を覚えます。
「法曹誤算」というよりも、「大学院誤算」というタイトルの方が適切ではないか、と思います。
