違法な商品先物取引に基づく損害賠償請求権の時効の起算点

違法な商品先物取引に基づく損害賠償請求権の時効の起算点は、取引終了時であるのか、取引が違法な商品先物取引による損失による被害である可能性が指摘された時点であるのかが、争点となる事案がありました。民法では、被害と加害者を知る必要がありますが、取引終了時は仕切りをして、その会社と縁を切ったわけですから被害を知ったとみることも立論としては可能なところと思われます。

 

しかし、仕切りをしただけで、知っていたとするのは無理があるように思われます。そこで名古屋高裁平成25年2月27日は、弁護士から、本件取引が違法な商品先物取引による損失による被害である可能性がある旨指摘された時点が不法行為の消滅時効の起算点とされたものとのことです(最判平成26年10月28日)。

 

もっとも、損失が出て不信感から仕切りをする方も多いので、時効の起算点は個々の事案の事実認定の問題ですから、仕切後も法的措置を取らずに放置することは危険であるといえます。また、企業側についても仕切りをする際は、これまでの損益を説明する機会を設けることが企業法務として望ましいと考えられます。

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