だって無名の個人が社会を動かすことなんてできないでしょう。

選挙に投票にいっても何も変わらない、どうせ他の人が投票してくれるから。そんな気持ちを正しいのでしょうか。

 

孟子は、人が歩むべき正義の道は、狭く険しい道と誤解されているが、実際はそうでなく、広くなだらかな道である。

遠くにあるものではない。正義の道を歩めないというまえに自分が正義の道を歩もうとしていない事実に気づくべきだ、といいます。

 

歩もうとすれば誰も歩むことのできる道だ、と述べています。

 

これは、人が本来歩むべき日は身近なところにあるのにそれに気づかずに明後日の方向にいってしまうということを指摘しています。

明後日の方向にいってしまって正義の道がわからないとは滑稽なことだと指摘しています。

 

そして、やりもしない前に結論づけたり、やめてはならないことを平気でやめる人は、どんな大事も途中で止めてしまうだろうと説いています。

 

そしてせっかちなものは飛びつくのも早いが、手を引くのも早い。

 

意外とシンプルな戦術を持つと相手に強烈な印象を与え、人が歩くべきなだらかな道をいける、そんな趣旨のように思えてきました。

 

(尽心章句上44より)

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