やってはいけない「CTスキャン」と「闇夜の鉄砲」

「BCG流プロフェッションの仕事力」の中で、フェイスブックジャパンの岩下充志氏は、ストラクチャード&フォーカストが重要であるという。

 

その一方で、「CTスキャン」と「闇夜の鉄砲」については否定的だ。

 

まず、物事を構造化して深堀するべきポイントを見定める。そして、物事を3つから4つに分割して、これらをクイック&ダーティで検証をする。

クイック&ダーティは、作業は50パーセントで良いからすぐに動き出し一定の結論を出すことが重要でその精密さを問題にしないという考え方だ。

 

そして、最も問題がありそうなところにフォーカスを定めるという思考のフレームワークだ。

 

氏は、「鳥の目」と「虫の目」ということで、物事の本質に迫るのはその二点、いわばミクロとマクロが必要といっているようにも思える。

 

大きなポイントは、大きな課題をどう分割するということになるだろう。次に「上から手をつける」ということである。人間は下の些細なイシューから取り掛かろうとするが、それは目的を失った行動といえるのかもしれないですね。

 

この点、「CTスキャン」で思いますのは、物事の全体を網の目のような細かさでみていくということで、作業ばかりかかり現実的に無駄ばかりということが多い。名古屋の裁判所で、私は、1円異なるので再生計画をすべて作り直してください、といわれたことがある。その1円は最後の弁済で上積みして支払うということにしたのであるから、コンマのレベルならば月々の返済額に盛り込めるということのようだ。しかし、債権者も1円増えようが、減ろうが、それが事業存続に重要と考えている会社はないだろう。まさに、当該裁判所のやっていることは労力の割りに得るものがなく、弁護士はもちろん債権者からも「1円にこだわってどうするんですか」といわれてしまうのだろうと思います。稲盛和夫名誉会長が「JALの経営陣は八百屋も経営できない」と激怒したという逸話がありますが、裁判官が八百屋を経営したら1週間でつぶれてしまうことでしょう。それは「CTスキャン」思考という間違った思考フレームが染みついており、改善の見込みもみられないということです。是非、裁判所にも稲盛氏のような経営感覚を持ち込んでほしい、と稲盛氏を尊敬する弁護士としては感じてしまいます。

 

次に、闇夜の鉄砲というのはポイントをしぼり深堀していくということです。しかし、人間の労力には限界がありますから、その他のポイントはおきざりにされるということを意味します。多くの人は深堀をすると、それで分かったつもりになってしまうものの、出てくる結論はピントがボケたものになっていることです。

 

そのためにも物事をいくつかに構造化して、あたりをつけてフォーカスをしていくという思考フレームが重要になっているといえるのでないでしょうか。

 

 

そういう意味では、大局観で物事を3分割程度に分けて整理して、荒くても構わないので、素早く全体を見直しポイントはどこかのあたりをつけて、最重要ポイントをしぼっているという思考フレームが経営にも大事であると考えます。

ページの先頭へ
menu