著名表示冒用行為
先般、巨匠アニメを語った商品販売をしている業者がいました。ここまでくると商道徳はどうなってしまったのだろうか、と思ってしまうところではあります。
さて、某アニメは国民的アニメであり、「著名表示」に該当するといえます。著名表示冒用行為は、自己の商品等表示として、他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似の商品等の表示を使用して、その商品等表示を使用した商品を売りさばくことをいいます。著名性が要求されるという点でハードルが高いように思いますが、「SMAP」など、誰でも知っている著名性があるものを使ったら即アウトということでは使える規定なのではないかと思います。
著名な商品表示というのは、事業者自身の営業上の努力によって、自己の営業の本来の需要者や本来の営業地域の枠を超えて自己を表示するものとして、広く知られ、かつ、一定以上の信用・名声・評判が確率された商品表示・営業表示のことです。
一般的にはフリーライドを目的とするケースが多いと思います。他人が育てたブランドを無料で利用して、自己は広告宣伝費をかけないということであり、他人の名声を不当に利用する行為というべきです。
判例では栄養ドリンクについて、ただ乗りをする意図があったとする事件、伊勢丹の表示を残土処理販売代理店が使ったという事件、イタリアの著名ブランドを格安服につけてブランドイメージを毀損したというものがあります。