賃金カットがやむを得なくなりました。

賃金は上げるのは簡単ですが下げることは簡単ではありません。最高裁の判決でも,賃金と労働時間は労働契約の重要な要素であり,その改訂には高度の合理性が必要であるといわれています。

 

やむなく減額をする場合は就業規則の不利益変更により対処することになりますが,その前に労働者が少ない場合は個別に事情を説明して減額変更の約束をとりつけることが望ましいといえます。賃金カットをする場合については,労働者の理解と協力を求める必要があります。

 

みなさんも労働者であった時期があるように、経営者と労働者では給与に対するとらえかたが全く違います。もっとも,整理解雇の4要件に照らして,高度の合理性が認められる場合は,裁判所も賃下げを認めています。また,賃下げの際には,特定の層のみに特別の犠牲を強いるような賃下げは違法とされた例もあります。不利益についても公平に分配できるようにスキームを作る必要があります。

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