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高齢者の甲さんが転倒した場合、賠償責任は生じますか2015年06月09日

たしかに、安全配慮義務が契約の内容になっていますから、高齢者の方の転倒・骨折と施設の注意義務違反に因果関係があれば、賠償責任は認められます。

 

しかし、甲さんが異常がみられず、同じような状態であった場合には、施設としては注意する契機がありません。そこで、以前同じ行動をとったことがあるかがポイントになります。

 

そして、甲さんの初めてとった行動の場合は予見可能性がないので、特に手厚く見守りを行う注意義務もないものと考えられます。したがって、賠償責任が生じない場合もあります。

 

このように施設側の賠償責任のポイントは、

・施設側に過失がなく損害賠償責任がないと判断されること

・甲さんが初めてとった行動で予想できないこと

・今までにない事態が突然生じた場合は賠償責任なし

です。

 

また、福祉施設としては、正当の理由のない身体拘束は認められていないと指摘している点です。

しかし、判例がそうであっても「正当の理由」は、現実の安全との比較衡量でやや広めに解すべきようにも思います。

・身体拘束ができないから結果事故が生じた

というロジックも成り立ちますが、あまり共感は得にくいでしょう。むしろ、事故が起こる前に異常を察知して身体抑制をするべきだったといわれてしまうと思います。

本人の人格尊重も大事ですが、家族ともよく話し合って身体抑制は考えることが大事です。

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