インターネットの通信販売と民事規制

インターネットで物を購入する場合は、通信販売になることが多いと思われます。返品特約を広告に表示していない限り、8日を経過するまでの間、申込みを撤回・解除することができます。この点、広告に返品特約の記載があれば、インターネット通販の場合は申込みの撤回・解除が現行法制ではできません。

 

また、権利行使期間の起算日が商品引渡し日であることなど、返品の費用は消費者が負担することで、いわゆるクーリングオフとは違うところがあります。

 

一般的に訪問販売のような不意打ちと比較して、通信販売は、不意打ち的な勧誘を受けるものではありません。個人的には、ある程度の後見的介入も必要と考えますが消費者の自主性が尊重されているのです。したがって、2008年の法改正前には、民事規制は存在しませんでした。したがって、クーリングオフの規定の導入は当時としてはありませんでした。

 

もっとも、事業者側が、申込みの撤回等についての特約を広告に表示していた場合などは撤回ができないものと現時では解されています。

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