労務に顧問弁護士が置いた方が良い例

1 経営者が交代したばかりの会社

もめる会社で一番多いのが経営者が交代したばかりの会社です。

典型例が先代社長の時代からわが物顔に振る舞ってきた古株社員が、新社長に邪魔されたくないという理由でトラブルを起こすものです。

しかし、同族会社の場合、本来、こうした番頭格は会社承継と同時に退職させることが鉄則です。

それが、裏で労組を結成することもあります。ある意味、新社長には酷なのです。

だからといって後悔のある解決や承継したばかりでいそがしいため、経営判断の優先順位を間違えてはいけません。消防士的な仕事はプライオリティは高くあ りません。そこで相談相手として、法律顧問として労働に強い顧問弁護士を置いておく必要があるのです。

 

特に、つめきれない、という意味でつまらないもので、二代目や後継者社長に嫉妬している労働者もいます。

よくあるのが、社長は莫大な個人資産を持っているという激しい思い込みや適切な利益分配が行われていないという思い込みに基づく分配への不満です。

 

私がいわれたのは、「自分は、妻がいる」といわれたのですが、それは新婚さんですからいるでしょう、こどもはいないでしょうが、しかし、それは私も同じで、奥さんもいますし、「社長は、自分の家庭のために莫大な役員報酬を得ている」みたいな思い込みはやめてもらいたいところですが、客観的な判断がもはやできなくなっているケースですね。また、自分の結婚式に対する慶弔金がもらえなかったという主張もありましたが、少し失笑してしまいました。慶弔金規定があっても、入社数年でも数万円程度であって、社会通念に照らした客観的な判断ができなくなったモンスターは、「社長の個人資産があるから会社は関係ない」といってきます。現実に、私のところにいたモンスターは一例を挙げると、今月の月次は赤字なんだ、という話しをしても「そんなことは関係ありません」と述べたのです。

 

結局、モンスターをおいておいたら会社資産が食いつぶされてしまうだけと云わざるを得ないです。

 

2 草食系経営者はトラブルに悩まされるので法律顧問を置いた方が良い

経営者の人柄が良いというのも労使間のトラブルが発生しやすいものです。解雇した経験でも役員である私には良くしてもらったといわれることがあるのです。では、稲盛イズム的ななぜ優しい社長に反抗されるのでしょうか。それは必要以上の甘やかしが背景にあり、上下関係という雇用関係の鉄則が結果として崩れてしまったからといえるでしょう。つまり優し過ぎるといっても、上下関係の存在を忘れさせるような言動があった場合は、きちんと懲戒処分をしておくなど,労働者に、「あなたは雇われで会社や事業者の存続・維持、ひいては社会貢献のために雇われているので業務命令には従う義務がありますよ」ということを分からせておく必要があるのです。

こうした結果は、「独立騒動」が起きるというのがパターンではないか、と思います。そうすると、労務のみならず秘密保持などの誓約など予防法務の観点も増加してくる、ということが分かります。最近は器質的に草食系、調整型の経営者が増えているような印象を受けますが、野心を持っている従業員からすれば、同族会社では一生役員にはなれないのですからトラブルが起きるのは必然といえましょう。私の法律事務所でも、雇用された勤務弁護士が、「弁護士費用が自分のものにならないのはおかしい」といわれたことがありました。しかし,法律事務所には間接業務に従事している人もいますし,賞与も支払っておりそういう形でも報いていますから,司法書士会の理事者に笑い話として話したことがありました。もっとも、自分が「雇われ」であることを忘れてしまうと、糸が切れた凧のようになってしまいます。はっきりいって、使用される立場を忘れた社員は横領や勝手な値引きをします。現実にその弁護士は300万円で受注した金額を40万円にしており、260万円も事業体に損害を与えていたのです。

 

結論的に、使用される立場を忘れた社員は排除しなければなりませんが、何分、自分の勝手な理屈が先行します。一例を挙げれば、「アルバイトが制限されているんですよ」という言い分。精力分散防止義務があるのだから当然禁止すべきで、許容するかは使用者の経営判断事項で雇われに指図される筋合いはありません。

「ほらあ,議論になっちゃうんですよねえ」というモンスター。議論をしないということは自己の一方的意思の押し付けしかできないということですから,こういう場合は、退職勧奨書を手渡したうえで,応じなければ解雇というのもやむを得ないかもしれません(事案によりけりですね)。

「社長の友人の社長に電話しちゃいますよ」というモンスター。「勝手にどうぞ」という気構えが必要ですね。私も事前に電話がいくかもしれんが他社の人事に口出し無用とくぎをさしておきました。結果的に、調整型の草食系社長というのは取引先なり、子会社なり、仲裁人として登場することがありますが、これは苛烈な労働紛争の実態を全く知らない素人の意見です。それくらい労使の見解はへだたりが大きいと考えた方がよいですね。そうしなければ権力闘争が勃発し、会社が分裂するなどの深刻な事態になるかもしれないのです。

 

私の場合は、草食系調整型弁護士にこういって注意喚起しました。そもそも、従業員を雇っていない弁護士である貴方が上下関係たるものの厳しさを知ることができるはずがない。私はそれなりの期間、取締役を経験したうえで独立し従業員との間には上下関係があるのは当然である、と述べました。そして、問題の背景には、某弁護士が「雇われ」という意識が薄まっている点が問題なのであり、雇用の本質に関わる問題で、「まあまあ」のような仲裁などできるはずがない、と厳しく断じました。この点も、かって大型事務所で団体交渉などを担当したことがある経験がある者とそうでない者との違いではないか、と思います。

 

職人の世界では人情や人間味も大事なのですが、それが通用しない相手もいるということも意識しましょう。特に建築などのように独立が容易な業種などでは、清濁あわせ持つというくらいでなければならないと思われます。要するにバランスが大事で、法律をまったくまもらない経営者も問題だし、易しいだけ、厳しいだけの経営者も問題なのです。そのバランスをうまくとらないと、定着が得られないといえます。

3 頭の回転の速いモンスター

頭の早いモンスター社員は、団体交渉をしても論点をずらしてしまいます。ですから顧問弁護士などが同席していないと、本筋ではない討議になっていくのです。多くの団体交渉が長ったらしいのは、こういうモンスターの傾向があるからです。例えば、「あなたは、プロジェクトには15件しか参加していませんよね」といったら,「あなたが参加の打診をしないからです」と反論します。経営側が,「土曜日の参加が必要なプロジェクトがほとんどをしめるためほとんど君が断り続けたではないか」といえば、「たとえばIさんの件、(臨時に)土曜にプロジェクトやりましたよね」などと臨時に土曜に実施された会議をもって自分は断っていたわけではないと話しを摩り替えて誤魔化しているのです。

私は、かねてより土曜出勤を求めていましたが、結婚をするというので、食事をごちそうしてあげたら、土曜日は「ぼーとしている。」と酒の場で、話しが出たので、やはり上下関係のバックが必要です。裁判所もパワハラはほとんど認めません。

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