チャイナリスクと契約書。

最近、「チャイナリスク」という言葉をよく耳にするような気がします。

 

プライムニュースやWBSで特集していたから、というのもあるかもしれません。

 

とはいうものの、トヨタや本田など消費者向けの目立つ商品の販売が減少トレンドの中で,ビジネスtoビジネスの製品の需要は堅調との報道でした。

 

しかし、尖閣諸島の問題をめぐって、島嶼防衛の要の那覇空港等からのスクランブルの回数は69回・・・。

 

こうした中、同友会の某製造業の方の報告を聴かせてもらいました。

 

このAさんの会社では、中国は製造をして輸入をしているだけ、ということで中国を消費マーケットとしてとらえていないとのこと。堅実です。

 

中国進出は、他社とのコスト競争で負けないために進出したとのことでした。その結果、価格競争で負けるということはなくなったといいます。

 

しかし、経営者の方の報告では、海外出張経費、製造原価の上昇、日本と中国で2倍の人員が必要などの問題点でチャイナリスクをあげます。

 

やはりすごいなと思ったのは、中国は、きちんと製品の品質を「見張り」にいかないと膨大な欠陥商品を作られかねないとのこと。毎月1回は視察にいく。

 

コミュニケーションもかねているが、特に取引の開始の際は絶対に視察にいかなくてはならない,といわれます。

 

彼がいうには、彼らには理屈は通用するといいます。そのために、高い品質を維持するための理由を説明して歩くのだそうです。

 

そうしたことは、契約書、いわばミッションステートメントのような形で文章にしておかなければいけないといいます。

 

彼らは書いてあることはやらないから、と。

 

こんなことをいうと中国人だけの問題か、というともちろん日本にも同じような問題はあるし、あったと思います。

 

しかし,現在の日本企業に比べると中国企業は引く手あまた。単なる金儲けであれば、品質にやかましい日本企業とは

付き合わない、のだそうです。

 

そうであるからこそ、中国における委託先の開拓も重要だといいます。

 

チャイナリスクを思うと、ひるがえって契約書作成の重要さがひしひしと伝わってきますね。

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