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藤井浩人前美濃加茂市長失職、反省は全くないのか。2017/12/16

岐阜県美濃加茂市への浄水施設設置をめぐり、現金30万円を受け取ったとして受託収賄などの罪に問われた市長の藤井浩人被告(33)を懲役1年6カ月執行猶予3年、追徴金30万円の有罪とした二審判決が確定する見通しになった。関係者によると、最高裁第三小法廷が決定で、藤井被告の上告を棄却した。

 藤井被告は2013年6月、当時28歳で市長選に初当選し、全国最年少市長として注目された。今年5月には無投票で3選を決めたが、有罪判決が確定次第、公職選挙法と地方自治法の規定に基づき、失職する。藤井被告は市議だった2013年3月、設備会社長から浄水設備を導入するよう市職員への働きかけを依頼され、市議会で導入を検討するよう求めて発言し、市担当者に契約締結を申し入れた。その見返りとして4月2日に10万円、同月25日に20万円を受け取ったとして起訴された。贈賄側は有罪が確定し、対向犯である藤井被告についても、昨年11月の二審・名古屋高裁判決は有罪としていた。

違和感がもたれるのは、藤井氏の上告棄却の内容である。ほとんど、所論引用の判例は事案を異にしており、その実質は事実誤認、法令違反を主張するにすぎず、適法な上告理由にあたらない、というほとんど箸にも棒にもかからない内容で上告を棄却されたのだ。もちろん、最高裁としても、政治案件で首長案件ということもあろうが、実質的な理由も示さないで、職権判断も示さないというのは、よほど悪質性が際立っていた、あるいは容易な案件というようにみるのが普通である。

しかし、藤井浩人氏は、現金を受け取ったと公式に動かしがたい事実と認定されながら、司法の認定を虚偽と断じて冤罪を訴える書籍を出版し、事実無根。大変悔しい―。事前収賄などの罪に問われ、最高裁が13日までに上告棄却を決定した岐阜県美濃加茂市長の藤井浩人被告などというコメントを出す同人。

武士としてその往生際の悪さばかりが際立つ内容になったのではないか。反省の弁がきかれなかったことは遺憾なことだ。

たしかに、司法に対する信頼は揺らいでいる。司法の事実認定がすべて正しいとは限らない。だからこそ再審という仕組みもあるが、再審制度はほとんど開かずの扉だ。つまり、裁判所での事実認定が真実ということだ。

司法で認定された事実審としての最終審である控訴審や職権判断を示せる最高裁もある。いわば、それなりに、藤井被告は、「自称最強弁護団」を率いて弁護活動を行って攻撃防御も尽くした結果である。ならば、それを潔く受け入れるべきではないか。

藤井被告の自己弁解に理解を示す社説も多く、司法の事実認定と異なる事実を認めようとする押し付けがましい「空気」が支配する政治の危うさを感じる。賄賂をもらった市長が自己弁解に終始するのは若くてイケメンでも違法は違法である。その点は、説明を拒み声高に潔白を主張するから、30万円程度たいしたことない、と思っていたのではないかと邪推される。

中日新聞の社説はこんなものであった。

「無罪を主張していた岐阜県美濃加茂市長の上告が棄却され、揺れ動いた裁判に幕が下りた。有罪確定による失職を待たず、市長は辞職した。議論は残ろうが、一日も早く普段着の市政に戻らねば。」

しかし、有罪判決は確定して議論が残る余地はない。藤井氏の冤罪主張も合理的論拠のあるものとは言い難い。

通常は対向犯が有罪の場合、その他方が無罪になるということはないし、その信用性も、特段、不合理な虚偽を述べる確たる論拠があるとまではいえない。信用性の判断で、有罪アファーム率100パーセントの名古屋高裁の判断であれば、「こんな程度の判断しか期待できないであろう」。しかし、腐っても事実審最後であり、法律審の判断も示され、議論は「終わり」である。にもかかわらず、冤罪だ、潔白だ、と密室での賄賂の受け渡しは外部から認識がしづらいにもかかわらず有罪認定がされたにもかかわらず、みぐるしい。

 中日新聞は控訴審の職権進行主義的訴訟指揮を問題視している。それはそうだろう。しかも、名古屋高裁は弁護側の証人はほとんど採用しないのに検察の証人は採用する面がやはり否定できない。判事検事交流もあるから、仕方のないことだという一般論で割り切るのしかなかろうか。

 それにしても、憲法31条に違反するデュープロセスが、侵されたのであれば、権力の監視者としての新聞社は、論陣をはるべきではないのか。だが、「議論は残るが、いつまでも市政に影響を与えることは許されまい」というのは意味が不明だ。

 中日新聞は、藤井氏を政治的、司法的に批判的に批判したいのであれば堂々と批判すべきだ。鵺のように、ああともいえるし、こうともいえるし、混乱が収まるのはいいことだ、では小論文では落第である。そして、スペインのバルセロナの首相がベルギーでの引き渡し問題で揺れるが、バルセロナ市民では辞任を求める声は少ない。混乱を招くから市政から離れろでは、中日新聞社は「権力の犬」と一緒である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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