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最近の新聞は何かおかしくないかー共同通信の山中教授印象操作事件2018/01/27

25日夕、論文不正に揺れる京都大iPS細胞研究所の山中伸弥所長に、新たな疑惑があることを示唆する記事が、共同通信から配信された。最近の新聞はおかしいと思っていた矢先の出来事なので、本書を書くことにしたのである。

 タイトルは「山中氏、科学誌創刊に深く関与か」。問題になった論文を掲載したアメリカの学術誌の創刊に、当時国際幹細胞学会の理事を務めた山中伸弥教授が関与していたことを伝える記事だ。
 記事では「(山中氏は)現在も編集委員の1人となっている」「山中氏のほかにiPS細胞研究所の研究者も編集委員となっている」など、論文の審査に山中氏が影響力を行使したかのような表現がちりばめられている。

この記事に対して、ネット上では激しい非難が集まった。いわく「研究領域のトップである山中氏が学術誌の立ち上げにかかわるのは当たり前」「論文の審査には所属する研究機関の編集委員は関与しないのは大前提」などなど。

 ここまでならよくある炎上問題。しかし共同通信は、何を思ったか断り書きや注釈もなく当該記事を差し替えるという挙に出た。タイトルからして「山中所長が給与全額寄附」となっており、元の記事とまったく異なる。内容も「不正問題を受けた山中教授は、当面の間研究所に給与を全額寄付する」という話。当初の記事で大きく取り上げていた「科学誌創刊に深く関与」については、記事の末尾に申し訳程度に添えられているだけ。

 悪質なのは、この「差し替え記事」が以前の記事と同じURLでサイト上に掲載されていることだ。ネット上でURLを記載するかたちで引用していると、差し替え後の記事しか読めない。差し替え後の記事には、記事の変更についての注記などは一切ないため、元の記事は完全に抹消された格好だ。
 共同通信といえば、全国の地方紙に記事を配信する立場。にもかかわらずこのような不誠実な対応をとれば、新聞報道全体への不信感を増幅しかねない。

 ツイッターを1日みている日があった。1日の体験を一般化することは過度にはできないが、ツイッターでほぼ1分ごとに流れる膨大な情報に新聞社や通信社の速報が入ってくる。おおよそ一つの出来事、例えば野中元幹事長逝去のニュースは、枝野立憲民主党代表のツイート、朝日、読売、共同などのニュースが流れてくるといった形だ。事件などに対する受け止めなども、ツイートで流れたりする。そうしたらどういうことだろうか。翌日の新聞はほとんどが「ツイッターで昨日流れていた記事」をただ羅列しただけに見えてきたのだった。もちろん、ツイッターを1日見ているわけには一般の人はいかないだろうが、ツイッターを読んでいればちょっとしたキュレーション新聞なら創刊することすら可能だ、と思うくらいだ。そして、驚くのは、記事の内容が「速報」からほとんどリファインされていないことだ。つまり、大急ぎで記事を書きその後は、そのままということなのだろう。そう思うとき再度の見直しなどもほとんど行われないで紙面に掲載されているのだと感じた矢先に共同通信の山中京都大学教授の名誉毀損事件が起きたわけだ。最初はセンセーショナルに山中教授が論文を捏造したかのような書きっぷりであるが、他社のツイートなどと比較し、共同が行き過ぎていることが比較しすぐに分かることになる。そして記事の内容に対比して見出しがセンセーショナルすぎ名誉毀損ではないかというツイートが共同通信のツイッターに多くを占めて炎上状態になった。

 

別の記事は、昨年あたりから新聞がおかしいという指摘がある。朝日新聞は「追記」したのだろうと書いていたが、記事に追記など新聞ではあり得ないことだ。大本営発表や電話一本で取材を澄ましているケースも相当あり、新聞や通信社の信頼性に欠ける事態だ。結局、証拠を示さない記事は署名記事でない限り、全く信用できないことを露呈した。その通信社の妄想ないし願望記事といっても良いくらいだ。

一言でいえば熟議が足らないということだ。一度書いた速報の原稿がそのまま最終版の紙の新聞に載るようでは、いったい何のための新聞なのか。多角的論点から、解説記事などの充実を求められるのではないか。

 

特に毎日新聞と産経新聞に顕著であるが、誤解を恐れずにいえば、両社ともゴミのように記事をツイッターで発信し続けている。そこには、速報性に対するこだわりが感じられ、そのためであれば報道倫理や記事を改ざんすることもおかまいなしという態度だ。昔は、紙で刷り上がる以上、安易な追記などはできない。しかし、現在は、朝日新聞ですらインターネットで記事を1時間配信し、苦情が来たので止めたという始末だ。

 

ツイッターをみていると、NHKなどのニュース速報を見ているようだ。ほぼ、毎分、ピロ炉ローン、というニュース速報や緊急地震速報に似たイメージで莫大な情報が垂れ流されるのだ。昔、新聞社は紙ベースのため、速報性はテレビと比べあまり重視していないとされていた。ところが今は定時ニュースの枠が決まっているテレビの方がリファインされている印象がある。新聞が速報競争に参入した結果、記事がテレビよりも劣化し、センセーショナリズムに走り、その一端がノーベル賞受賞者を陥れたいという共同通信社の邪な願望を実現させる最悪な記事となったのだろう。

 

ところが、ツイッターでの批判や反論があいつぐと、そのこと自体が他の報道機関に察知され、ニュースとなってしまうわけである。結果的に共同通信は、URLはそのままで記事を全く別のものにすり替えるという姑息な手法を使って訂正記事を出すことを拒み、これを「追記」と称した。しかし、ある事実が、一定時点まで事実でその後事実でなくなった的な新聞記者の説明には驚く。ファクトは一つである一定時点まで真実がその後虚偽になることなどない。ならばよほど証拠に基づかないで記事を書いているということになるのだ。

 

結論的な示唆をすると、新聞は今、ツイッター中毒になっているのではないか。ツイッターの記事ばかりをまとめ上げた紙面を読みたい読者ばかりではないし、リファインされた内容を読みたいという読者も多い。そのためには、一定の時間置きの定時発信にするなど、記事のPDCAをきちんと行い、安易な速報打ち合戦を止めることだ。一日中、ツイッターを見張っていてくれてありがとうという新聞では、新聞に価値を感じる人はますます減るだろう。そのことは共同通信にも等しく該当することは当たり前である。また、とにもかくにも速報といって、ニュースバリューがない記事をも速報速報で配信し続けるゴミのような記事があふれることも問題だ。紙面という限りがないからこそその新聞社の哲学が感じられるのではないか。それが全く感じられないのが、毎日と産経であること、繰り返し指摘するとおりである。

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