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税理士の消費税課税事業者選択届出書提出助言の義務違反はあるか

 東京地裁で、税理士と顧問契約を締結していたAさんが、税理士を顧問契約を締結していましたが、税理士が消費税の課税事業者選択届出書の提出に関する指導をしなかったのは違法として、債務不履行を理由とした損害賠償請求をするという事案がありました。

 この消費税課税事業者選択届出制度というのは、事業者は、課税期間中の課税資産の譲渡について消費税を納める義務を負っています。

 しかし、当該課税期間中の課税仕入れについて消費税額の控除を受けることができるものとされています(消費税5条1項)。

 これに対して、基準期間の課税売上高が1000万円以下である事業者は消費税の納税義務が免除されるのですが、この場合は仕入控除による消費税の還付を受けることができません。

 

 そこで、課税事業者になってしまった方が有利という場合もあります。そこで、前課税期間の末日までに本件届出書を提出することによって、課税事業者となることができるのです。

 

 結果的にAさんは、課税事業者になっておいた方が有利だったのですが、免税事業者であったことから、仕入控除を受けることができなかったのです。

 

 こうして、Aさんは、税理士を訴えたというのです。

 

 この点、東京地判平成24年3月30日は、顧問契約書によるわけですが、また報酬額からの比較から基本的に契約書に明記された税務代理や税務相談に限られ、Aからの個別の問い合わせがない限り、税理士において、Aの業務内容を積極的に調査して、税務に関する経営判断に資する助言又は予見をして、原告の税務に関する経営判断に資する助言指導を行う義務はないものとされました。

 

 ただし、Aさんから適切に情報提供がされることがあり、税理士においても税務に関する好意についてAさんに課税上重大な利害得失があることを具体的に認識し、又は容易に認識し得るような事情がある場合には、Aさんに対して、指導する付随的な義務が生じる場合があるとされました。つまり、意図して聴かれてなくても税理士の専門性から情報提供をなされたら、適切なアドバイスをする義務を生じる可能性があることを示唆しているものと考えられます。

 

 また、本件では顧問契約が低額であることも考慮されているとされています。

 

 この点は税理士とよくトラブルとなります。本件の届出書の提出に関して税理士と争われたものとして、東京地判平成8年12月4日、東京地判平成15年5月21日、東京地判平成20年11月17日などがあります。

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